ボストンクラブ(逆エビ固め)ってどこが痛いの?

プロレス技

ボストンクラブとは?


引用:wikipedia

ボストンクラブは日本語では【逆エビ固め】とも言われています。
余談ですが、ボストンクラブの名前の由来って知ってます?
クラブってカニなのに、日本語ではなぜ逆エビ固め?
さらには【逆】ってどうゆうこと??
ってゆうのをさらっと説明しますね。

まず、【ボストンクラブ】の【ボストン】はアメリカの地名です。ボストンの港では甲殻類が多く取れるのだそうです。
これは諸説あるのですが、そこでカニがよく取れることから由来しているみたいです。
なんでカニなのに日本語だとエビ固めなのか?
同じ甲殻類だからいつしかそうなったんじゃないか説があるみたいです笑

さらに、ボストンクラブの正式名称は【リバース・ボストンクラブ】なんです。
相手の両脚を抱えてフォールする技を【ボストンクラブ】と呼ぶみたいです。だから日本語でも相手の両脚を抱えてフォールした技を【エビ固め】と表記されてます。週間プロレスとか見てみて下さい。
あのフォールした形がカニに見えたみたいなんです。だからボストンクラブ(エビ固め)。
あれを反対にひっくり返した技がリバースボストンクラブ(逆エビ固め)。

で、いつしかリバースが省略されて逆エビ固めをボストンクラブと呼ぶようになったんですって。

ちなみに片脚でやるのは【ハーフ・ボストンクラブ】【逆片エビ固め】と言いますね。片脚を抱えてフォールするのは【片エビ固め】です。

前置きが長くなりましたが、実際にはどこに効いている技なのか考察したいと思います。

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どこが痛いの?


引用:wikipedia

技の見た目からして、まさにプロレス技といった見た目で誰が見ても痛そうなのはわかりますよね。

ではボストンクラブで特にどこにダメージがあるのか体の専門家の視点で考察したいと思います。

結論から言うと、
【腰椎の伸展に伴う腰部へのストレス、体幹伸展・圧迫による呼吸苦】が主なダメージと考えられます。

さらに、腰を落とす場所によっては胸椎レベル(胸の高さ)まで強制的に反らし、より呼吸がしにくい状態にできます。

次により専門的になぜ上記のようなダメージが加わるのか考えていきます。

なんで痛いの?

ここで少し解剖学の勉強です。
背骨は脊椎と呼ばれ、頚椎が7個、胸椎が12個、腰椎が5個で構成されており、すべて合わせて脊柱と呼びます。


引用:KYOCERA Corporation

脊柱はS字状になっており、それぞれの脊椎が重なり合って構成されています。
それぞれの脊椎と脊椎の間には椎間板というクッションのような組織があったり、脊椎同士を繋げる椎間関節があったりします。
そのほか、靭帯や多裂筋などの筋肉などによって脊柱の安定性を保っています。

簡単にですが、基本的に脊柱はこのようにして構成されています。

ボストンクラブでは、そんな脊柱の中でも特に腰椎に負荷が多くかかります。
相手の両脚を抱え、腰から背中にかけて座り込むようにして背中を反る。
まず、両脚を抱えて引っ張ることで股関節は後ろに伸びる(伸展と言います)ため、太ももの前にある筋肉は伸ばされます。
そうすると、骨盤は【前傾】といって前に倒れ込むように動きます。


引用:【セルフテスト】骨盤の前傾・後傾具合をチェックする

骨盤が前に倒れると、連動して腰は反る方向へ自然と動きます。
逆に骨盤を後ろに倒すと腰は曲がりやすくなります。(某ダイエットCMのbefore→afterの姿勢です笑)
さらに、相手の腰から背中にかけて座りこむため、上から乗られることで胸椎は固定され、より腰椎が強制的に伸展させられてしまう訳です。

そりゃ痛いですよ。あんなの。笑
もっと言うと、足を抱える時にアキレス腱固めのようにキメたりもする訳です。

次にボストンクラブにおける呼吸苦について考察します。

だから効く


出典:O-dan

最初にお伝えしたように、呼吸に対してもダメージがあったります。


引用:MD Clinical Station

人は呼吸をする際に、吸う時に胸を開き、吐く時にしぼませます。
その際に肋骨も開いたり、閉じたりします。
それにより横隔膜が上下に動き空気が出入りするわけです。
さらに呼吸に必要な筋肉は腹筋ともかなり関係があるため、腹筋が引き伸ばされると呼吸がしにくいの
です。
腰を目一杯反って深呼吸をしてみて下さい。呼吸がしにくいのがわかると思います。

それでボストンクラブの姿勢です。
脚、腰椎を反らされることで腹筋は引き伸ばされます。この時点で呼吸はしにくくなります。
さらに上から乗っかられ、マットに押さえつけられるため前も後ろも圧迫されます。
見事に腹筋群は引っ張られ、胸郭も自由度を失うので呼吸はしにくくなるためかなり息苦しくなるはずです。
100kg超えた大男が乗っかるだけでもキツいのに。。

最後に

以上に説明した通りボストンクラブでは、腰椎へのダメージと呼吸機能へのダメージがあることが考えられます。
体の専門家の立場からすると、体が硬い人、腰が悪い人の場合、やられると1発で腰を怪我する可能性が高い技です。
くれぐれも遊び半分でやらないようにしてください。
現代のプロレスでは若手レスラーがやったりやられたりするのが定番ですが、先輩レスラーが若手にかけてギブアップするのも無理ないと思います。

腰だけじゃなく呼吸も苦しくなるなんて、あれは地味にひどい拷問技ですよ笑
長州のサソリ固め、棚橋のテキサスクローバーホールド、クリスジェリコのウォールズオブジェリコも同じ原理でダメージを与えられます。

またどこかの機会でテキサスクローバーなんかの考察もしたいと思います。

今回は以上で終わりたいと思います!
最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)

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